2008-01-01から1年間の記事一覧

漢語と和語

原稿を書いていて、分かりやすく表現しようと思うと、漢語よりも和語の方がよいようにも思う。高島俊男氏の『漢字と日本人』にあるように、どうも漢字というのは収まりが悪い言葉でもあるようだ。高島氏のことを調べていたら、カナモジカイというものがある…

茶碗と茶垸 

昨日は近くの某会で茶碗講義を伺う。おそらくお茶人には或る程度知られていることだろうけれども、お稽古をしていない身にとっては、眼から鱗の話が多かった。ところで、以前にも書いたように思うが、「お茶人」という表現にはどうも違和感を覚える。趣味人…

Security

昨日の研究会はセキュリティーの変容をめぐって。プログラムはこちら。村上先生の古代ギリシャから現代までを通覧して、客観的な安全と主観的な安心の区別、最後に、preventive-precautionaryという2種の原理の区別をした上で、後者を「転ばぬ先の杖原理」…

『リベラルな多文化主義』

研究会の絡みで、有り難く拝受。「第1部 リベラリズム・多文化主義論争の修正」「第2部 リベラルな多文化主義の論理」の2部構成。5月9日の合評会が楽しみだけれども、その頃は12日の締め切りに追われている気が。あ、しかも9日は陶秋氏の個展の準備日…

お水

急に暖かくなると変わるものと言えば、というか、夜に歯を磨いていて、お水を口に含んだ途端、驚く。なんというか、絵の具のような味だ。洗面所のお水はさすがに浄水器を置いていないので(シャワーは浄水だけれども)、水質の劣化がストレートに分かる。こ…

雨。。。

最近雨の日が多いような。。。BGMはDATのテープにあったベートーヴェンの5番。ところが、ケースには誰の指揮でどこの演奏家かが記されていない。少し遅めのテンポで、少しもやっとしたこの感じは90年代以前の演奏だろう。。。先日は大田区の某先生…

キューバの都市農業

『サルー!ハバナ』ドキュメンタリー映画を観る。キューバはソ連崩壊による輸入の途絶と、アメリカの経済政策によって1990年代に深刻な食糧危機に陥った。そこで発想の転換を行ない、消費者を生産者にするというアイデアで始められたのが都市農業である…

平和....

「反戦ビラ配布処罰は合憲 最高裁が上告棄却 罰金刑が確定へ」だそうだ。 判決はビラの内容ではなく、配布方法の妥当性のみを検討したことを強調し、刑罰が必要なほどの「住民の被害」については具体的に触れなかった。判決がかろうじて言及したのは、官舎の…

ガンジーの心はいま

というドキュメンタリーを観る。ガンジーの故郷グジャラート州を舞台に、彼が歩いた「塩の道」を辿りながら、ガンジーの思想がどのように受け継がれているのかを問う。グジャラートでは2002年にイスラム教徒によるヒンズー教徒への列車襲撃事件に端を発…

モンドヴィーノ

気にかかっていた映画をDVDでようやく観る。しかしこれは難しい映画だ。何が難しいか。観続けるのが難しい。カメラ1台で取材しているから、アマチュアのようなカメラワークで、136分ほどの映画なのに、30分も観ていると、気持ち悪くなって観ていられなく…

普通の家族が一番怖い

言わずと知れた岩村暢子氏の著作である。お正月とクリスマスのイヴェントについてのリサーチ結果を淡々と綴ったものだが、ここには現代日本の文化状況の或る局面が鋭く描かれている。問題はいろいろある。ここでは「楽しさ第一」主義を取り上げよう。「クリ…

沖縄、アレヴィ

『沖縄ノート』訴訟で大阪地裁は、大江氏を訴えた原告の請求を棄却した。1970年に出たこの本が今頃訴訟の対象になったのは、「軍の関与」や「愛国心」をめぐる近年の「保守」の動きが関連していることだろう。訴訟を離れるが、問題は保守の論壇で議論される…

花粉症

花粉症に悩まされる時期。先日30年ほど前の東京郊外の写真を見ることがあった。緑豊かな土地や畑の風景がかつてあったことを考えると、宅地化や道路整備で東京の西側の山が削られ、畑が消え、アスファルト化していったことが花粉症の大流行を引き起こしたこ…

暴動

チベットでの「暴動」が起きて1週間近くが経とうとしている。この間のニュースをそれほどチェックできたわけではないが、「暴動」という形容に違和感を覚える。ラサでの「暴動」以降、各地で起きているのは暴動と形容するにふさわしい事態なのかもしれない…

アンチョビ

鰯を塩漬けしてから1ヶ月ほどが経ったものの、もう少し醗酵させてもよかった。ただ明日はセミナーで、その翌日から合宿なのと、一応は美味しそうな香りがしていたので、いよいよオリーヴオイルに漬ける最後の段階に入る。 取り出した鰯を15分〜20分ほど塩抜…

ようやく

渋谷で少し時間があったので、書店に入って棚を見ていたら小林敏明『廣松渉 近代の超克』(講談社)を見つけて、ようやく購入。夜、Canonのプリンターのインクは純正品なのに、黒とカラーとで、液体を入れる穴の箇所が異なっているのを知らず、カラーのカセ…

栄村。。。

先週末、豪雪地帯という長野県の栄村に足をのばした。昭和21年には積雪が7メートルを超え、積雪日本一の記録をもつ村だが、この20年ほどの村のあり方には特筆すべきものがある。中日新聞の『結いの心』に詳しい。明治以降、農山漁村から工業地帯への労働力供…

アンチョビ

さて3週間後のアンチョビ。だいぶ茶色がかってきたが、昨日、所用のついでに立ち寄ったタロスの馬場さんから、鰯を漬ける際はハラワタなどの内臓が重要なのだということを伺う。それらによって独特の味わいが生まれるそうで、そうでなければ淡白な味わいに…

自遊人

3月号は日本料理の特集。某お茶の先生のところで手にとって見たところ、写真やら文章やらが満載で、なかなか良質の雑誌なので、購入。ぱらぱらめくるとふむふむ、面白いし、和食が食べたくなってくる。ミシュランで星をとったお店のシェフたちが話しているこ…

肝心なこと

房総半島沖でイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故により2名の方が未だ行方不明であるという。最近あまり新聞をチェックしていないので、事故の報道の仕方についてはとくに頓着していなかった。しかし「世に倦む日々」の記事を知って、新聞など…

いろいろ

最近幾つかのメールが届かないという問題が発生している。プロヴァイダには特段何の設定もしていないので、メールはすべて一旦はこちらのメーラーに届くはずなのだが。懸案の書評論文がどうやら出るかもという重要なお知らせメールが届かなかったが、今日の…

和風なアンチョビ

夜、四ツ谷界隈で密談。帰路、G氏からアンチョビと胡瓜の取り合わせが美味という、アンチョビの意外な使い方を伺う。和風なアンチョビのレシピを調べてみたら結構ある。例えば、アンチョビ納豆、獅子唐のアンチョビ和風、豚とズッキーニの和風アンチョビ、…

docomo繫がらず。。。

本日は某大の授業アンケートのコメントやら、某原稿の見直しやら、ほか、もろもろの雑用で過ぎ去る。ところで昨年頃から、docomoのアドレスに送ったメールがよく戻ってくる。今日などは二人の友人に宛てたメールが戻ってきた。docomoのアドレスだと、すぐに…

アンチョビ 2

1週間経った鰯の塩漬け。思ったよりも水が出ているのに驚く。が、状態はなかなかよろしいので安堵する。まだ1週間だけれども、塩抜きをして使ってみることに。15分ほど塩抜きしたものと30分ほど塩抜きしたものを使い、ピザに。15分くらいでは、塩が…

アンチョビ

先日某先生のフレンチなブログで見てから、そうだ今年は作ってみようと思い立ってアンチョビを作る。朝築地の某魚屋に電話して片口鰯の入荷があるかどうか訊ねたら、あるとのこと。3キロほどとっておいてもらい、無事手に入れる。なかなか圧巻。新鮮で美味し…

脚気

鈴木猛夫『「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活』(藤原書店、2003年)をぱらぱらと。日本軍が戦地で脚気にやられて散々だったという話は聞いていたが、改めてその数を聞くと驚く。日清戦争での364人の戦死者に対して、脚気病死者4,064人。 日露戦争では、…

年中行事

早くも2月だ。気がつけばというか、もろもろに追われていたら、2月になっていた。1月末には、例えば、台所のお水取りという年中行事があるけれども、うっかり今年は忘れてしまう。大寒から9日目の午前中に水を汲んで台所においておくとよいというのは、…

久々に美味しいお米を戴く。先週末にお米のストックがなくなったので、さてどこで買おうかと思っていた矢先、東京新聞の『結いの心 市場原理と山里』という連載を読んだ。長野県栄村を題材にしたルポで、村長や村の人の取り組み、生活のありよう、また京都精…

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本日また齢を重ねる。そのこと自体に感慨はないけれども、やはりこれまでとこれからの自分を考える上ではよい機会になる。ともあれ今日は親友の引越しの手伝いでお昼頃、東村山まで。思ったよりも早く終わり、久しぶりの肉体労働だったので、夜は新宿の蕎麦…

ネットの情報

ネットが使えるようになって便利になったことは、ちょっとした調べものをする際に、図書館に出向いたりしないでそれなりの情報を得ることができる点で、最近重宝しているのは画像のデータ。授業で使う地図や見本、建築家の写真など、本で探してスキャーで取…