2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

複数形への違和感

『テロワールとワインの造り手たち』という面白そうな本が出た。一段落したら読んでみたい本だ。ところで、このタイトル。違和感がある。「たち」という「複数形」。この場合、自然な日本語では、「造り手」だろう。欧語はたいてい単数か複数かを明示しなけ…

久々の能

昨日は、久々に、国立能楽堂へ。櫻間会の例会で、創作能 大友宗麟と、狂言 鈍太郎を。狂言は本妻と妾をめぐる鈍太郎の話。野村万作氏は相変わらず上手。話の筋は鈍太郎が遠くに旅をして戻ってきたら、本妻と妾の二人とも鈍太郎本人とは気づいてくれず、家に…

座り方と華

電車に乗って、たまにハッとさせられる時がある。それは美しい佇まいの人に出逢った時だ。着こなしが優れていることもあれば、所作が美しいこともある。そうした美しさが際立つのは、逆にそうでない人が多くいるからでもある(自分も客観的に見れば、そうだ…

いただきもの

Biomedical Ethics in Asia 昨年、著者3人で長い時間をかけて討議されていたものが本として公刊されたもの。助川幸逸郎『文学理論の冒険』東海大学出版会 某企画でご一緒している著者からの頂き物。冒頭の「絶望より不安の方が、人間が生きていくことを遥か…

ベンサム論

、こちらに7月の間だけ、ベンサムに関する文章を載せてもらっている。一般向けのつもりが、あまり読みやすい文章になっていないのは、なんとも恥ずかしいことながら、「マルクス入門」と期せずしてシンクロしている部分もある。お時間のある方は、ご笑覧く…

違和感

ちょっと必要があって読んだ渡辺喜美氏のプロフィール。 座右の銘はさまざまなミッチー語録。決断を迫られたとき「ミッチーだったらどう考えるか」と発想する。 決断力、度胸、歯切れの良さは父親譲り。政治家を志したのは中一のとき。新人議員だった父の話…

手拭い

温泉に行く度に、何か違和感を感じていたところ、先日、そうか、これはタオルのせいだと思い至る。ひなびた温泉などに行くと、人が湯船に浸かっている風景に、タオルがあると、なんとも変な感じがする。浮世絵などで、江戸期の風呂の様子を見ると、手拭いを…