2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

シューベルトの即興曲D899

この曲、以前はホロヴィッツが弾いたものをよく聴いていた。昨日W.ケンプが1965年3月にハノーファーで録音した演奏を聴いたところ、これがすこぶるよい。とくに第1曲。ケンプといえば、アフタータッチのイメージが強いが、全てが自然に、そして清らかに流…

Yahooの掲示板

「小泉内閣の支持率が高い理由」という投稿があった。興味深かったので以下に引用。「(1)まず世論調査自体、今みたいに『頻繁に』紙面に出ていない。 各社とも月一回載ってるか載ってないか、って感じ。 ◎世論調査が“ 世論操作 ”に使われるようになったの…

郵政民営化!の暗い影

「小泉さん、『日本はこんなに悪くなってますよ』」という記事では、2000年以降の日本の社会経済指標として、2000年、2002年、2003年を比較している。端的に言えば、各世帯の収入と支出は減り、勤労者の債務は増え、完全失業者や自己破産者、フリーター、自…

チャイコフスキー交響曲第5番の演奏のベストは

チャイコフスキーの交響曲第5番のこれぞという版にはいまだ出会っていない。ベストに近いところでは、ムラヴィンスキー=レニングラードがあるけれども、ゲルギエフ=ベルリンフィルのライヴ録音もよい(こちらのライヴ録音はCD−Rでしか販売されていない…

ファシズムの現代的状況

1952年丸山眞男は「ファシズムの現代的状況」という話を信濃町町会でしている(『戦中と戦後の間』所収)。1950年代アメリカで吹き荒れたマッカーシズムを念頭に置きつつ、ファシズムが自由民主主義の下でどのように生成してくるのかの次第を論じ、もって日…

いろいろ....

夕刻、某先生より某学会誌の書評の依頼。親しくしているカナダのベンサム研究者、EngelmannさんのImagining Interest in Political Thought: Origins of Economic Rationalityの書評。大変広いパースペクティヴの議論だが、ポストモダン系のためか、非常に読…

幻のヴァイオリニスト....

今夜、また渡辺茂夫さんのCD『神童』で彼のヴァイオリンを聴く。CD1枚目の4曲目「アヴェ・マリア」。母なるものへの温かい愛情までをも感じさせるこの叙情豊かな演奏が本当に13歳によるものか耳を疑う。正直、この「アヴェ・マリア」はヴァイオリンで演…

小泉改革をやめさせるには.....

今回の選挙では、天木直人さんと辻元清美さんとが立候補されている。天木さんは自身のHPで次のように語っている。「私は小泉首相に『あなたの嘘の為に日本の心ある人々が悲しみ、悩み、憤った。今こそ間違いを認め、米国の軍事行動と決別すべきだ。それを…

、『イエスの墓』

ただイエスの死体が無くなったのは事実のようで、これが現代まで連なる「復活」の「神話」を支えている。『イエスの墓』などに端を発する、レンヌ=ル=シャトーの伝説を軸に、イエスの体の行方をめぐって、様々な説が飛び出ているが、イエスの血脈を問題に…

安彦良和『虹色のトロツキー』

ふと安彦良和『虹色のトロツキー』が読みたくなって本棚の奥から取り出す。満州・上海を舞台にした物語だが、石原莞爾、甘粕正彦、辻正信をはじめとして当時大陸で活躍!?した人物も大勢登場する。ウムボルトという日本人とモンゴル人の混血児が主人公のこの…

CD,靖国特集

午後、先日戴いたマウンテンバイクに乗って図書館へCDを返しに行く。昨夏スイスの山をマウンテンバイクで登る(!)人たちを見て、マウンテンバイクは山登り用だと合点したが、今回乗ってみて、太いタイヤとサスペンションの具合からすると、都会では少々…

天木氏の立候補

時事ドットコムの記事.....「天木元大使、小泉首相の地元で出馬=衆院選・神奈川11区」イラク戦争で小泉政権を批判して外務省を辞めさせられた(!)天木氏が、小泉首相と同じ選挙区から出馬することになった。氏の果敢な挑戦振りにエールを送りたい。反小…

キリスト教原理主義.....

戦後CIAが各国での暗殺や虐殺にいかに深く関わっているかはそろそろ周知の事実と思われるが、ロイターのニュースに露骨な記事が出ていた。「米キリスト教福音派指導者、ベネズエラ大統領暗殺を呼びかけ」 「米キリスト教福音派の右派で有力指導者のパット…

いろいろ....郵政民営化.....靖国

今日は一日たまったメールの処理や書類作成に追われる。朝とお昼は昨日小淵沢の直売所で買ったトマトときゅうり、お茄子を使う。とくに桃太郎のトマトが美味しい。夜はJさん宅でイカ焼きに挑戦。イカ焼きは粉物で大阪名物!? 梅田の阪神百貨店地下のイカ焼き…

合宿終了

合宿は実質的に昨晩で終了し、朝に解散となる。某先生からマウンテンバイクを頂戴し、それを車に乗せて小淵沢を後にする。一度国立に戻るが、また富士山の麓の忍野八海に立ち寄る。天然記念物の湧池はとても澄んでいて美しい。泳いでいる魚たちも、実に気持…

合宿2日目

午前中、尾白川渓谷へ。 渓流の澄み切った水の色。都会で聞くと暑苦しい蝉の声も、ここでは穏やかに聞こえてくる。川の水はそれなりに冷たかったが、泳ぎたくなってほんの少しだけ川に入る。流石にすぐに体が冷たくなってきたので上がる(川に入ったのは何年…

愛国心教育

9月の某研究会で取り上げられる『応用倫理学講義 経済』をぱらぱらめくる。その中で森まゆみさんが地域の活性化という文脈で、こう語っている。「私たちの地域には、『ここに住みたい』と思って住んでいる人の割合が最近ではとても多い。そうすると地元を大…

21世紀の生命倫理

昨晩は知り合いの某助手の好意で、本郷で開かれた講演会に参加。昔、『技術と人間の倫理』をテキストにしたNHKの番組で拝見した折は、お話の上手な人だなと思ったが、今回も、これまでの生命倫理に関する動向を様々な具体例を示しつつ見事に纏められてい…

騒音、標語漬けの社会

さて、続き。著者の中島さんは日本社会を音漬け社会と形容する。「よい子の皆さん、家に帰りましょう」「おはようございます、今日も元気に働きましょう」(!)といった防災行政無線、店外にスピーカーを向け大音響で鳴らす店、電車やバス内での不要な放送(…

トマト寒天、騒音

諏訪中央病院のサイトでダイエット食のトマト寒天のことを知る。数日前から作って食べているが、ネットで検索すると、意外に有名なので驚いた。私は生のトマトをあまりすり潰さずに作るトマト寒天が食感も楽しめて美味しいと思うが、たいていのサイト、例え…

戦時下.....

残暑が厳しい。8月の猛暑、蝉の声や風鈴の音を聞くと、あの8.15と戦争のことに思いが及んでしまう。先日某親友が8月15日について、非常に重厚な文章を送ってくれた。私自身15年戦争の体験はないが、日本国に生きる者として、あの戦争に「直面」すべきも…

江戸のことなど

近くに須賀神社というのがある。ここの祭り(天王祭)はかつて江戸五大祭の一つに数えられていたようだ。現在の江戸五祭とされる中で神田祭と山王祭は江戸の祭りであったが、深川、根津、三社は江戸の外にあった。三社祭では「セイヤ」という掛け声なのに対…

またもや

やってしまった。書き込んだ文章を消してしまった.....。イデオロギーの起源、歴史、現在について書いていたが.....。今日は、午前中、神保町の某デザイナーさんに最終原稿を渡し、お昼に大田区の叔父宅へ。政治や財閥、私の進路のことなど、いろいろご心配…

靖国のことなど

靖国神社は日本の軍国主義の象徴であり、今尚明治以来の戦争を一貫して肯定する立場を堅持する。然るにそこでは戦争が人間を殺戮することでしかないという基本的な視点が見落とされている。そうした血塗られた歴史において、たとえ植民地に学校や工場を造り…

8.15

今日も暑い一日だった。東京九段の付近は警察や右翼の車両が目立つ。議員の靖国参拝を批判するデモに対して、右翼の車から嘔吐したくなるような凄まじく醜い怒号が飛んでいた.....。お昼過ぎから日本教育会館で開かれた8.15集会に出る。最初の基調講演は…

夕刻より

終戦記念日(15年間に渡る戦争を起こした国が終戦と表現し、それを記念するとは、なんと無責任な!)の8.15を想起しつつ、語らい合おうということで、大学時代の友人宅にお邪魔する。思い出話もあったが、最近の政治家の体たらく(とくに松下政経塾出身…

内村鑑三の非戦論

枕元に置いてある丸山眞男『戦中と戦後の間』をぱらぱらとめくっていると、「内村鑑三と『非戦』の論理」があった。明治20〜30年に自由と民権と平和を希求した人々が相次いで国家主義と帝国主義に吸収され、先導役さえ果たしたこと。丸山は「『しかある』こ…

黄金の茶室など

杉並区で「つくる会」の教科書が採択された。朝日によると、「都立の中高一貫校4校と盲・ろう・養護学校(分教室を含む)のうち、盲学校と知的障害の養護学校を除く計25校用」だ。朝、このニュースについて書いていたら、うっかり削除してしまってまいる.…

水谷川優子さんの演奏

朝、水谷川優子さんのCD『歌の調べのように』をかける。最初にそのチェロの音に接したのは(メールを調べると)2002年10月25日、鎌倉で開かれた演奏会だった。お茶で知り合った人からの紹介で演奏会に伺ったのだが、演奏を聴いて驚いた。一音一音を丁寧に…

アンジェイ・ワイダの映画を観て

『灰とダイヤモンド』などで有名なアンジェイ・ワイダ監督の作品『コルチャック先生』(1990年)を観る。映画は実在の人物コルチャック(本名はヘンルイック・ゴールドシュミット。この発音はどうもドイツ語の発音に思われるが)を取り上げている。彼は「子…