真珠

宇和島で見た真珠の養殖。真珠は昨年秋に仕入れたアコヤ貝を仕立て、4月に核入れ、養生、沖出しをし、7月〜12月はひたすら貝掃除などの管理をして、12月〜1月にかけて珠出しをする。1年で出すものもあれば数年後に出すものもあるという。

伺った時期は丁度核入れの時期であったので、それを見せてもらう。核は最初の画像にあるように、同じく貝からとったもの。これを手術のように、貝の身を少し切り裂いて、中に入れる。熟練した技で、あっという間に入れてしまうのには驚く。

沖に出て、管理されているアコヤ貝を取り出している様子。ここにある半数以上が死んでいたり、珠を吐き出してしまっていたりする。


実際に貝から珠を取り出すところ。


珠があっても、ちゃんと巻いていなかったり、真円でなかったりと、ほとんどのものが商品としてはあまりよくはない。だから真珠は高いわけですな。。。

真珠の見分け方もレクチャーしてくれて、安い物と高い物の見分け方がよく分かる。巻きがしっかりしているかどうか、傷があるかどうか、真円に近いかどうか、光沢がどうか、規準としては、おおよそこの辺りだろう。

イミテーションとの区別は、実は見ただけでは相当難しい。それにかつては重さでイミテーションかどうか分かったらしいが、最近は中の核も貝を使ったイミテーションが出てきて、重さでも判別がつかない。

一番分かりやすいのは、手触りで、これだと一発で判明する。ツルツルしているのがイミテーションで、本物はざらざらしている。

また真珠を見るのは、北側の光で見るとよいというのはまさに本当だった。照明の下では似たような光沢の真珠も、北側の間接光で見ると一目瞭然となるほどの違いが現われる。お店で真珠を見る際には注意したいところ。

しかし巻きがよく、真円で、傷もなく、光沢が素晴らしい真珠のネックレスなどは100万円は下らない。それもうなづけるほど、手間ひまが掛けられているのも事実。よい勉強になった。

宇和島の夕刻の景色。


愛媛では蜜柑ジュースとともに、鯛飯も有名。南の方ではこのように生で戴く。松山近辺では鯛に火を入れたものが一般的とのことで、実際、懇親会で出ていたのはそのタイプ。


最後は神田窯の窯。近代式窖窯である。熾き溜め方式とは異なり、本来の焼き締めを行なえる窯。これからの成長が楽しみだが、焼き締め・自然釉の作品よりも、絵付けされた作品に心惹かれた。