世界五大湿地 順天湾

今夏韓国に旧友を訪ねた。ソウルを経由して麗水(ヨス)空港に降り立つと、昔の空港の建物の隣に新しい建物が建っていて、ずいぶんと印象が違う。

スーツケースを受け取り、出口に出ると、ちょうど出迎えに来てくれた友人も着いたところだった。いったん、彼の自宅へ立ち寄って一服してから、世界五大湿地の一つである順天(スンチョン)湾に案内された。

広大な湿地は歩くことができて、画像のような葦が群生している。

韓半島の南端の中でも、順天から麗水にかけて、すばらしい海の景色を見ることができる。

たくさんの種類の渡り鳥が多くやってくるし、ムツゴロウやカニなどの生物にも格好の場所となっている天然の宝庫だ。

船で遊覧することもできて、実際に乗ってみると、わずかな部分しか見れないが、順天湾の広大さに驚く。

日没の景色がまた美しい。雲間と稜線に隠れる太陽の刻々と移り変わる姿と、舟が行き交う様子も情緒がある。

そういえば、遊覧の際に、景色の説明をしていた女性が、われわれが乗ると、日本語があまりできないので、説明できずすみませんとわざわざ言いにきた。

こちらが恐縮していると、韓国語で朗々と説明が始まる。乗客の様子を見ていると、だいたい何の説明なのかは分かったが、残念ながら、話の内容までは分からない。

しかし驚いたのは、この女性、乗客が乗っている間、途切れることなく話していた。30〜40分だったが、相当慣れているのだろうか。見事な話しっぷりである。