選挙

いまさらの感もあるけれども、先日の都議選。少しは世間の関心も集め、投票率も少し上がったようだ。

近所の小学校に投票へ行くと、車で来ている人を見かける。たいてい中に乗っているのは「亭主」で、「奥さん」が投票に行っているらしい。車の中で、暑いなぁという雰囲気をかもし出している。

うん? ということは、「亭主」は投票に行かないのか、それとも、交代で行っているのか、どうなのだろう。

ともあれ、投票行動には一種のエンターテインメント性をもたせてもいいんじゃないだろうかと改めて思う。

昔、ベンサムも、フランス国民公会宛の著作で、劇場に行くような(もちろん秘密投票制度だが)、楽しみをもたせるべきだという話をしていた。

小学校の校庭が空いているのだから、昨今の「精神」が喪失した「祭り」のように、フリマや屋台を出して、親子で楽しみながら、投票をするというのはどうだろうか。

もちろん、こんなことは、今まで多くの人が提案してきたことだろうし、いろいろな理由がつけられて、実現してこなかっただけだろうとも思う・

あるいは、遊興性をもたせた投票行動では、政治について「まじめに」考えない人々の投票が力をもってしまうことの問題を挙げる論者もいただろう。

政治の世界が(日本では相当程度弱いけれども)理念を振りかざしつつ、いかに利害関係に侵されているかは常識のことであるのだから、不偏性を重視し過ぎて、面白みのないものにしてしまうのはもったいない。

討議を重視したいところだが、まずは、投票などから、楽しい場にしていってはどうだろうか。