脱力…

「カルデロンさん両親 午後帰国へ」だそうである。偽造パスポートによる入国は確かに問題である。

しかし、その一方で、以下のような動きも問題だろう。

「4月11日、在日特権を許さない市民の会主催で外国人犯罪者の即時国外退去、犯罪擁護を続ける反社会的左翼の撲滅、感情論だけの偏向報道を繰り返した犯罪助長メディアへの批判を訴えて蕨市内でデモ」が行なわれた。

その模様は、こちらで見れる。

当日は、こうしたデモへの反対デモがあったようだが、90年代以降の国家挙げての外国人労働者の受け入れという事態や『グローバル経済と現代奴隷制』における問題を、おそらくこの「在日特権を許さない市民の会」の人たちはわかっていないのだろうし、その狭隘な精神のあり方には、なんとも情けないばかりだ。

犯罪が問題であるのならば、「普通の日本人」の方が数においても質においても問題にならないほど凶悪である。それは毎日の新聞報道でも十分にわかる。

法に反しているというのであれば、そこら中で利権をむさぼっている連中こそ、その被害の影響の大きさには目もあてられない。

詰まるところ、在日外国人などの弱者を攻撃するのは、自分という存在への自身の無さか、コンプレックスの現われかであるし、内憂を外患にすりかえるイデオロギーの問題であるに過ぎない。

昔、某研究会で、信念ではなく、データで語れとコメントされた先生がいたが、上の輩には、まさにそうした言葉を投げつけたいところだ。

天下国家の問題を論じるように、もう少し視野を広げて活動をしてもらいたいものだ。まさに内憂の事態である。