快楽主義の位相!?

グッドデザイン大賞にTOYOTA「iQ」だそうである。

TOYOTAデザイン部の丸谷勝己さんは「iQはパッケージ革命とも言える、新しい小型車を実現した。デザインを通じて、乗る人にワクワクしてもらいたい」と語った。

 こうした記事の引用は新聞社のサイトを見ると、問題があるのだが、まぁそれは置いておくとして、こうした情感に訴えて、中身がないものが昨今の流行である(あるいは、紋切り型のまとめ方に、そういう風潮がある)。
 
 人をひきつけるという要素は、あった方がいいのは当然だ。ただ素晴らしいスピーチが、内容の乏しいものであることも多々ある(むろん、素晴らしいスピーチで内容のものもたくさんある)。

 大学でも、内容よりも、ある種情感に訴えて、いかに聴衆である学生をひきつけるかが競われ始めている。一般企業の営業職ならば、そうした要素が重要だというのはわかるし、大学の講義に、そうした要素がないのも問題だ。

 ただ猫も杓子も、面白くすればよいという風潮には、どうも頭をかしげてしまう。面白いというのは、内容が面白いということではなくて、プレゼンテーションそのものが面白いかどうかということで、日本の大学では、研究機関としての自負が強かったから、そうした面にあまり重点が置かれてこなかった。

今後はますますプレゼンテーションのスキルを磨くことだけがのぞまれて、内容はそれほど問題ではなくなってくるのではないかと思われるのは、杞憂だろうか。。。