読んだ記憶。。。

2年ほど前だったか、政治哲学研究会でChandran Kukathasの“The Mirage of Global Justice”を読んだ。その折にはこの著者がいったいどういう人なのかまったく知らず、初めて聞く名前で、かつインド系の人だろうかという印象をもった程度だった。

ただ意外にもその議論は用意周到なもので、地道な思考の跡が読み取れるものだった(内容としてはGlobal Justice論の論理的な甘さとか、世界の流れから見れば、まだまだ実現不可能な議論であるといった結論ではあった)。

先日、彼と知り合いというか留学中にお世話になったI氏からクカサスの名前を聞いて驚いた。1996年に翻訳が出ていて、赤線なども引いている(つまり読んだ形跡がある)本の著者が彼だったからだ。

勁草書房から出ている『ロールズ 『正義論』とその批判者たち』という本で、共著者はペティットである。買った覚えはあるが、読んだ記憶がまったくなかったことに愕然とした(こんなことはよくあるけれども。。。)。

さて昨晩締め切りぎりぎりに原稿を送信して、今日は一段落した後の爽快感を僅かなりとも感じつつ、懸案の雑用をいくつかこなす。

また某所からタラバ蟹が届いた。早速、どんな味なのか、夕食に蟹しゃぶにして食べてみたところ、なかなかいける。いや、蟹ってこんなに甘かったかなという印象(ソウルで食べた蟹の刺身を髣髴とさせた)。何もつけないでも十分に甘くて美味。一応、醤油と柿酢に少しの昆布出汁を混ぜて作ったタレにもつけて、すっかり満足。

ただ冷凍物なので、上手に解凍させないと、せっかくの味が台無しになってしまう。それに気をつけながら、しゃぶしゃぶを楽しんだ後は土鍋に蟹の殻や野菜、練り物などを入れてぐつぐつやると美味しそうな香りが立ち上った。