温暖化。。。

年末年始の行きも帰りも見事な姿の富士山を拝むことがかなう。数年前の「陥没」で角度によっては形が悪くなったものの、雪を頂く霊峰富士は相変わらず美しい。

さて東京新聞「温暖化研究船もCO2削減? 観測一部廃止に疑問の声」という記事が載っていた。

近年経費節約から気象観測の拠点が減少したりしていた中、観測船もCO2を排出するからよろしくないと総務省北海道管区行政評価局は言ったらしい。

明日の天気でさえ予測が難しい中、温暖化という長年月にわたる気象の移り変わりを見据えるのは至難とも言えるが(第一これまでのデータがなんとも乏しい)、温暖化がこれからどのように進むか、そして進んでいるかを知る手掛かりは重要で、そのための観測船だろう(いや、実際のところ、どれほど役に立っているかはよく知らないが)。

そして何よりも、CO2だけが温暖化の問題であるかのような議論がメディアに溢れていることの方が問題で、これにはもちろんCO2削減を目玉にしている商品を生産している企業の思惑やら政治的取引が大きく関わっている問題でもある。

それにしてもCO2悪玉説とも言うべきこの問題性というか非科学性というか、そうしたことが散々指摘されているにもかかわらず、年始のテレビ番組でも温暖化→CO2の削減という風に単純な話へと切り詰められていることが多い(そしてドイツでは温暖化対策としてのリサイクルやら代替エネルギーへの取り組みが素晴らしいという評価)。

一方で最近出た『暴走する「地球温暖化」論』(文藝春秋)のような本はあまりに(『文藝春秋』ではなく)『正論』風で品を感じられない。実際、あのような語り口では、あまり根拠ある話に感じられないのではないか。内容そのものは悪くないのだから勿体無い話。

CO2に特化した温暖化対策に奔走している現在のあり方の多くが頓珍漢なことになっているという真っ当な指摘はもうよいので、そろそろそうではない実効的な方向の話にもっていってはどうだろうか。