厭世的

昔からなぜか厭世主義に憧憬を感じていた。厭世主義と言っても、世を厭うわけではなく、ただ平穏な世界を求めてと考えると、自然に人里離れた山野に暮らしたいという欲求になっただけのこと。

「西欧」という言い方は非常に曖昧でステレオタイプというか、或る意味、何も語っていないに等しいけれども、そこではどちらかと言えば人との交わりにこそ理想があるというニュアンスが強い。純粋に平穏な世界を求めても、「西欧」の文化においては、人里離れて、人と交わらず生きることを理想とするよりは、そうした環境においても(修道院でのように)人との交わりが重要だとすることが多いように思われる。

「とかくに人の世は住みにくい」という感慨というか慨嘆というか、そうしたものへの共感は忙しさに追い回される際に、つい感じてしまう。

しかしもう12月となり、忙しいながらも、この一年をじっくり反省してみるよい機会だ。