牛肉とエタノール

ニューヨークはブルックリンにあるPeter Luger Steak House。このBrooklyn 店、こちらによるとドイツ人経営のお店らしく、ガラスはピカピカ、店内も非常に清潔とのこと。

全米ナンバー1であったこのステーキハウス。最近行った人から聞いた話では、(おそらく『ザガット』で)1番ではなくなったらしい。

食べるのに最高の状態にあるお肉を焼いたステーキは本当に美味しいらしい。が、どうも愛想が悪いのが欠点のこのお店、全米で1番でなくなってから、すっかりサーヴィスが不気味なほどによくなったとのこと。

ただ予約なしで入れるお店ではなく、また予約してもすぐに食べにいけるお店ではないのが欠点のようで。。。

ともあれ、そのお店が100年ほどの歴史の中で初めて最高の部位の牛肉ではないリブステーキのメニューを泣く泣く加えた。

というのも、これはバイオエタノールの影響で、牛肉生産に回されていたとうもろこしがバイオエタノールに回されたため、牛肉の価格が30%も跳ね上がったからだ(さらに小麦の生産がとうもろこし生産へと切り替わったり。。。)。

そもそも牛肉の生産には恐ろしい量の食物が投入されるから、世界の食糧生産の情況からして好ましいものではなかった。

が、あの味にひとたび触れると、よほど明確な信念や決意がなければ、牛肉を食べないという決断をすることは難しい。

ともあれ、バイオエタノールは石油に依存しないで自動車社会を存続させるうまい方法と思われたが、(味はどうであれ)食にまわせる分を燃料に回すわけだから、食料価格の高騰に結びついてくることは明白だ。

生活スタイルの抜本的な見直しというだけでなく、現在の都市や田舎での生活に占める自動車の問題などを含めて、生活のあり方そのものをトータルに考え直していかないといけない。

レジ袋の削減という大事ではあるが瑣末な事柄で喜んでいてはいけないのである。

が、どのようにしていくべきかはまだよく見えない。。。