「現実的なものは理性的であり,理性的なものは現実的である」

5000円還付されるけど… 電子申告、足並みそろわず

国税電子申告・納税システム(e−Tax)」で所得税の確定申告で利用すると5,000円の還付が受けられるということがいつの間にやら決まっていたらしい。

しかし

利用に必要な「電子証明書」を発行するのは市区町村。大半の自治体では1日10数枚しか発行できず、確定申告前に発行申請が集中すれば処理がパンクする恐れがある。

これではあまり優遇措置の意味がないだろうし、そもそも電子商取引が或る程度広がりを見せているのに、確定申告で利用されないのは、利用者のネット使用率が低いということもあるだろうが、ネットからの申告をする際の手続きが煩瑣だからだ。

新聞記事では国と地方自治体との思惑の違いのようなことが書かれているが、そうではなく、まさにヘーゲル言うところの「現実的なものは理性的であり,理性的なものは現実的である」ではないからだろう。

話は変わって、昨日も自転車に乗っていて、まったく無意味だなと思うのは、横断歩道で自転車用の線が引かれていること。ほとんどの人は意に介さず堂々と自転車用の「横断歩道」部分を歩いているし、自転車に乗っている人も、歩行者部分を走っている。

それもそのはず、横断歩道以外に自転車専用の道路がなく、車道でも歩道でも走ることができる自転車に、横断歩道を渡るときだけ、規定の場所を走行しなさいというのは無理がある。

そもそも横断歩道の自転車用枠では、自転車同士がお互いぶつからずに交差することはまず不可能なほどだから、まったく現実的ではない。

歩行者も自転車は危険な乗り物であるという意識がないから、信号は守るけれども、自転車の通行枠には意を介さないのだろうか。。。

少し広めの歩道に、自転車用と歩行者用とを線で分けているところもある。しかしあれもまったく意味がない。歩道の中央に線が引かれていると、歩行者は皆、中央の線を境に行きかうだけだからだ。

所詮、狭いところに線引きをしても、意味をなさない。

ともあれ、こうしたことの問題点を指摘する際に、少々分かり難いフレーズではあるが、「現実的なものは理性的であり,理性的なものは現実的である」とは上手いことを言ったなと思う。