日本の青空.....

憲法映画「日本の青空」晴れぬ空? 後援拒否の自治体次々らしい。

 

都内の上映会のうち、あきる野東大和、狛江や清瀬市は「改憲の賛否に関係なく、憲法について考えるきっかけにするという開催趣旨に賛同した」などとして後援をした。一方、国分寺市と同市教委は「映画制作の趣旨が改憲反対に偏っている」として、後援申請を拒否。調布市や中野、練馬、大田、目黒各区なども「改憲論議がなされている中で、政治的中立を保つ」として後援をしなかった。

 都道府県レベルも同様だ。宮崎県教委は「教育の中立性」を理由に後援を拒んだが、鈴木氏が地元大学の教授を務めた静岡県教委は「憲法学習の一教材になる」と優良推奨映画に指定。判断は2つに分かれる。

「この映画は、憲法学者鈴木安蔵氏(1904−83年)を中心とする民間人グループ「憲法研究会」の物語」なのだから、後援を取りやめた自治体が言うように「改憲反対」の趣旨というのには俄かに頷き難いし、政治的中立性、教育の中立性の主張というのもよく分からない。

憲法の成立に関わる歴史を描いた映画が、改憲派がよく主張する「押し付け憲法」という解釈を批判するものであっても、それは史実なのであり、これまで一般にはあまり知られていないわけだから、それを上映することに問題はないはずだ。

改憲の手続きが可能であっても、現憲法を守ることは行政機関に課せられているわけであるし、改憲派イデオロギーなり、改憲派の目を恐れての後援取りやめには合点がいかない。

この映画の上映は確かに政治的行為ではあるけれども(政治的行為の定義の問題もあるが)、政治運動を直接訴えているわけではないし、現憲法の不備によって、誰かに多大な苦痛を与えているのであれば問題だろうけれども、現在の状況だと、改憲の方がその可能性は高いだろう。

そもそも現憲法を護持することが基本にある中で、妙な話、憲法に対しても自治体は中立性を主張したいかのように思われてしまう。

ともあれ、この映画、観ておきたいところだ。上映日程はこちら