8.15

毎年、戦争と平和を考える日として記憶されるこの日。かつて丸山は超国家主義に終止符が打たれた日と書いた。終止符を打ったのは皮肉なことに天皇であり、しかも超国家主義の構造そのものは変わらず、8.15が特別視され、8.15革命説へと連接する。
 今朝の『毎日新聞』で佐藤卓己氏が書いているように戦没者を追悼する日と平和を祈念する日を8.15と9.2に分ける提案もある程度頷けるが、それもまだ国内的な視点からしかあの戦争を見ていないように思われる。氏自身が言うように、あの戦争は東アジア全域を巻き込んだわけであり、そうした視点から「終戦」を考え、8.15も再考していく必要があるだろう。

 鶴見氏はこの日、断食をするらしい。これもまた一つの「祈り」の形であると思う。いまだ飽食の時代を生きる我々にとって、単に平和への祈りというだけでなく、世界的な食糧難・飢餓の状況に思いをめぐらせて、日常生活に断食や少食を取り入れていきたい。