GW

前半は急遽上田は青木村の陶工本松氏から連絡をもらって薪割りに行く。薪割りと言っても、昔のように斧で割るわけではなく、薪割り機や電動のこぎりを使うのでそれほど大変な作業ではない。

ただ今回は窯焚きが近いこともあって、早く乾燥させるために細かく割らなければならなかったので、少々骨が折れる。しかし山の空気の中で体を動かすのは気持ちよいし、その後の温泉は格別だ。

3日間、毎日、温泉につかったせいか、肌がつるつるになる。こちらの人たちは数日に1回でも入れば、常に肌がつるつるになるのだろう。

信州はちょうど桜や山吹、桃などが満開の時期で路傍は色とりどりの花が目が楽しませてくれる。たらの芽などの山菜も出ていて、拾ってきて天ぷらで戴くと、滋味があって美味しい。

またこの時期は年に2回ある椎茸の旬の時期でもある。初日は椎茸栽培をしている人の家に泊まったので、とれたての椎茸を天ぷらにしたり、鉄板で焼くと、肉厚のお肉を戴いているようでたいへんな美味。椎茸は肉厚のどんこもよいが、鉄板で焼いていただくにはどんこでなくとも十分に美味しい。どんこは炭火で炙って戴くのに向いているように思う。

ただ残念なことは、ちょうど花粉が飛散する時期なので、3日滞在する頃には花粉症がでてしまったことだ。

上田から帰る日、青木村にある大法寺に立ち寄る。ここは曹洞宗のお寺で、青木村から少し山を登った高台にあって見晴らしがよい。青木村の美術館も併設されていて、静かな佇まい。参道の脇に諏訪の石工たちが残した五百羅漢像が並んでいる。徳利を抱えて飲んでいる僧、ひそひそ話をしている僧、困った顔の僧、いずれの像もとても人間的で興味深い。聖でありながら、人間的な面影を残す仏たちの顔には、彫った人間の心が表われ出る。

鋭い人間観察と人間に対する温かいまなざしとがあって初めてこのような微笑ましい仏たちを彫ることはできるのだろう。このお寺にある国宝の三重塔などを見ながら、春の一日の散策に、心の安らぎを感じる。

さてGW後半はしっかり研究に打ち込まないといけない。。。あ、今日は菖蒲湯。。。