違和感

こちらのサイトで、「『続弾・問題な日本語』には次のようなことも書いてあるのですが、「お疲れ様でございました」と若い人に言われたら、一体、何ごとがあったのかと思ってしまいます。

「御苦労様」は、目上の人が目下の人をねぎらうときに言うのが適切です。目上の人には、「お疲れ様」を丁寧に言った「お疲れ様でした」「お疲れ様でございました」などと言うのが適切でしょう。」とある。

世に溢れる多くの日本語についての本が、たいてい、こうしたお疲れ様の説明をしているので、そのサイトを書いているK氏の感覚には同感である(そのサイトでは、日本語の正しさを追求することの愚を戒めている)。

企業の新人研修などに「ご苦労様」と「お疲れ様」を使い分けるべきだという話があるにしても、何かをして、なぜ疲れることばかりを気にするのか。それこそ疲れるだけだろうに。相手を思い遣る視点が疲労という点にあるのは別に悪いことではないけれども、何事かをなしている人に対して言うべきことではないだろう(嫌々やっていれば別だが)。

そういえば、パリにいるC氏も、演奏が終わった後、「お疲れ様でした」と言われると、なんと応えてよいのか分からないし、好きな言葉ではないと言われていたことを思い出す。精一杯力を出し切った人に「お疲れ様」はないでしょうにと思うのは私だけではないだろう。