いろいろ

昨日から早稲田で学会。初日は裏方のお手伝いで、今日は朝から研究報告を拝聴するが、学会報告というのは玉石混交だから、本当にびっくりするようなものもある(自分のことは棚にあげておく)。

一番驚いたのは、社会保障などについての本を書いている方が、必要と欲求(充足)との関係について一度も考えたことがないと明言されたこと。功利主義への恐ろしいほどの無理解(いや、無知か)は横に置くとしても、昨年出されたという本の内容は凄そうだ。。。

午前最後の報告はS氏。ご高齢にもかかわらず、意欲的な研究を続けていらっしゃる。福祉国家の検討において、19世紀末の新自由主義(ネオではなく、New Liberalism)の重要性を主張されたもので、とくにマーシャルやシジウィックらのケンブリッジ系ではなく、グリーンやトインビーといったドイツ観念論の系譜を引くオクスフォード系の経済学に焦点を合わせている。セーフティーネットなどの消極的なものではなく、人間存在に定位した徳論重視の積極的社会保障が重要だと説かれる。

午後はイギリス思想におけるprobabilityについてのシンポジウム。さすがに朝9時から午後5時までひたすら座って聴くのは心身共に疲れる。

夜は某ネットワークの反省会。帰宅して雑用をいろいろ。。。