発音、、、ベンサム

昨日はまたまた雑用というか、細かい仕事をしているうちに夕方に。土曜日の司会の準備もしないといけないのだが、1ヶ月ぶりに男声合唱の練習へ。前半は「慕情」の練習。これがまた難曲。各パート、半音での音が変わる場面が結構あるからだ。

ただ英語の歌だと、例えば「love」や「early」「thing」の発音が気になる。「love」の「o」は発音記号ではAの中の横線を消したもの。つまり厳密には「ラ」ではなくて、「ラォ」とか「ラゥ」に近いし、「early」の最初の音は「e」がひっくり返ったような発音記号だから、「ア」ではなく、ドイツ語のAウムラウトに近い音で「ウァ」のような感じの音。「thing」はもちろん「シング」ではない。歌詞には「sing」があるから、なおさらまずい。

尤も音そのものがちゃんととれていない段階で、こうした発音のことを練習するのはあまりよろしくない。指導のK先生もその点、まずは音楽的にどう歌うかを最優先にされている。早く、適切に発音できるほどちゃんと歌えるレヴェルに上がりたいところだ。

ただ日本語には子音を強く発音することがあまりない。たいていの外国語の曲を歌う場合には、そうとう意識して発音する必要がある。t,m,n,d,c,k,pなど子音を強く発音するだけで、それらしい発音になってくる。

話は変わって、先日の国際関係思想の研究会でもそうだったが、相変わらずフーコーの影響力は凄い。ベンサム研究も以前は『監獄の誕生』を参照することが多かったのに対して、最近は「統治性」の議論からベンサムの議論を検討することが多いように思われる。

まさに「間接立法」の議論などは昨今の民営化論議にぴったりしている。統治権力が自らの領分を民営=私営の領域に移譲しているわけだから。治安を理由に監視カメラの設置を嘆願するような「セキュリティのためにセキュリティを放棄する」という事態が展開しているこの頃、こうしたテーマでベンサムを取り上げるのも面白いのかもしれない。