今日は

某大学への書類を提出して、本郷へ。J.T. JohnsonのTHE JUST WAR IDEA: THE STATE OF THE QUESTIONの後半部分。全体として現代アメリカの世界戦略を正当化するような論文の構成。兵器はどこまでも人殺しの道具でしかなく、たとえ僅かであれ無辜の人々が犠牲になることを認める戦争の大義なるものは眉唾ものでしかないように思われるが、そうではないとJohnsonは言う。実際に行なわれる破壊や危害と、それによって生じる善との釣り合い次第で破壊や危害は正当化されるのだと彼は言うが、将来世代のために今生きている現在世代を葬ることが正当化されてしまいかねない論理ではないか。絶対的な平和主義に親近感を持ちつつ、武力行使という問題を上手く取り込んだ議論ができないか。。。

Iさんが言っていたが、スーダンで起きたような虐殺のケースでは、武力行使によって虐殺を止めることはできないのではないかという点はさらに踏み込んで考えて行く必要があるなと思われる。

それにしても、アフリカ地域で数十万という単位に及ぶ虐殺が起き、また行なわれていることに改めて驚くとともに、ソシアル・ディバイドと言うか、先進国地域がアフリカという地域(こうした括り方も大いに問題だが)に眼差す仕方の問題を浮き彫りにしている。イラクを初めとする中東地域でもそうだが、日本ではそれらの地域の出来事が自分たちとはまったく関係のない世界での出来事のように受け止められているのは何十年前と大して変わっていないのではないか。