遺伝子組み換え作物

東京新聞によると、WTOアメリカなどが提訴していたEUの遺伝子組み換え作物の輸入規制を協定違反としたらしい。

遺伝子組み換え作物については、先進国でその安全性に問題があることなどが指摘されている。

遺伝子組み換えといえば最新技術を使っていると思われがちだが、その方法は随分と原始的である。

例えば針で穴を開けたり、空気銃のようにして細胞内に埋め込む。そうして低い丈の作物や寒さに強い作物を作る。

世界の食糧事情からして、このような遺伝子組み換え食品は福音であるという講演を昔、某濱大学で聞いたことがある。

確かに食糧が不足している地域には福音となろう。が、それはあくまで作物が食糧不足を解消する限りにおいてである。

現実にアメリカの遺伝子組み換えを扱う会社が世界で行なっていることは、その国の農業システムを破壊し、組み換え作物販売会社に依存する農業システムに変えることである。

昔ながらの農法や作物は廉価で収穫が確実な遺伝子組み換え作物に切り替えられ消失した後で、遺伝子組み換え作物の苗の価格が高騰する。

昔からの農法や苗は失われているので、農業従事者は遺伝子組み換えの作物の苗を高い値段で買い取るしか生きる道がない。購入の手立てとしては土地を売ることであり、それをアメリカの会社が買い取り、貸し付ける。。。

これは遺伝子組み換え作物にまつわる負の側面である。資本主義システムに絡めとられざるを得ない以上、遺伝子組み換え作物についてのこうした側面は必然的に随伴する。

それを認めた上で、遺伝子組み換え作物の将来を占う必要が出てくるかなと、また逃避的に書き連ねる。。。