節分

今年の恵方巻はなんとトロやイクラなどが入った海鮮太巻。贅沢だなと思いつつ、南南東に向かって黙して食べる。食べ物への感謝に始まり、幸いなる歳を祈念して(尤も1人で部屋で食べているときに話す人は稀だろうけれども)。

先日、S氏と話していた折、紐作りと捻じ立てはどう違うのかと質問をされた。轆轤を回して成型する紐作りと、自分が回る捻じ立ての相違に始まり、紐状にした土の重ね具合や延ばし方が異なるし、肝心の強度や造形の美しさという点でも、紐作りは捻じ立てには及ばないように思われる(とくに壺!)。

夕刻、買い物のついでに東武池袋で開かれている宮田堅一さんの個展に出向く。独学で15年ほど陶芸をされている方で、人当たりのいい気持ちのいい人物。

今回は多彩な作品が展示してあって、1人の人が作ったのだろうかと思われるほどで、植木鉢からそのまま移して活けられる掛花入とか、丸い手毬のような織部の花入などは可愛らしくてよかった。

ただ焼き締めはあまりよくない(一点、展示室の外に離れて置いてあった花入はなかなかよかったが)。話を伺うと、信楽の方に習っているようで、1230度で焼かないといけないといった教え方らしい。。。一応プロに対してもそのように教えているとなると、信楽の先生というのはあまり上手な焼き手ではないようだ。火を見ずに温度を見て焼くのでは本末転倒である。