「ほっとけない 世界の貧しさ」キャンペーン ホワイトバンド

迂闊なことに、「ほっとけない 世界の貧しさ」キャンペーンホワイトバンドプロジェクトのことを今日初めて知る。

世界における貧困問題の解決が急務と思いながらも、情報収集を怠っていた。。。

これは世界的なキャンペーンでもあり、日本でキャンペーンを開始するにあたって、Oxfamホワイトバンド売り上げ2000万円が提供されたという。

「ほっとけない 世界の貧しさ」にある「マニフェスト」では、以下のことが謳われている。

「世界の貧困をなくすために特に重要なのが「援助の量と質の向上」、「返済不可能な債務の無条件帳消し」、そして「不公正貿易の抜本的改善」の3つです。そのうち、私たちは、特に2005 年においては、「援助の量と質」に関する具体的な進展を求めます。」

ここから発展して国民総所得0.7%相当額を貧困に喘いでいる国に援助することなど5つのことを日本政府に要求している。

そして貧困国への単なる寄付金援助ではなく、貧困問題の根本的解決のための資金集めである点が重要である。

「お金ではなく、あなたの声をください。その声をあらわすホワイトバンドを身につけてください。」これが、世界で展開するホワイトバンド・プロジェクトの共通のテーマです。このキャンペーンの目的は、募金を募ることでなく、啓発活動だけでもなく、啓発活動の結果として「貧困をなくす政策をみんなで選択する」ことです。
 募金ももちろんとても大切です。でも世界の「とてつもない貧困」は、もはや募金だけではもうどうにもならないところまできています。根本的なことを解決しない限り、地球上の貧困は決してなくなりません。根本的なこと、それが、政策の転換なのです。」

つまり現在、世界の貧困国が負っている債務は尋常な額ではないから、それを帳消しにしたりすることによってしか、世界の貧困の根本的な解決はできないという認識で、啓発活動の結果としての貧困撲滅政策の採用を実現しようということである(直接援助をしないこの方法に批判があることも事実だが)。

貧困の解決は資本主義を前提にして可能なのかということは置いておくとしても、方向性としては正しいし、こうした動きが大きなうねりとなってNGOの活動を支えていけば、世界はよりよい世界に向かって動いて行くだろう。

また単にNGOだけでなく、一般の企業も参画している点が興味深い。ホワイトバンドの内訳目安と使途で示されているホワイトバンド1個300円の内訳は世界の貧困をなくすための活動費に30%、ホワイトバンドの原価および製作経費に30%、ホワイトバンドの流通費に40%である(NGOの売り上げの場合、これらの内訳は異なってくる)。

一般企業が利益を挙げつつも、貧困の問題に関われる状況は本当に微々たるものだが整いつつあるようだ(尤もこうした貧困を売り物にしたビジネスに批判があることも確かである)。。。