今日のこと

今日は雑事をいろいろと.....。某デザイナーの方から、デザインのイロハをいろいろ教えていただく。

夜は某合唱団の練習。ようやく音がとれつつあるが、肝心の声の質はどうもよろしくない。先生の指導は素晴らしいのだが、やはり毎日発声の練習をしないといけないようだ。

練習後は、皆で飲みに。久しぶりに新宿の金太郎へ。お店に入ると、相変わらず威勢のよい店主に迎えられる。ここは某院生から教えてもらったところだが、グルメの某社長もお気に入りらしい(安くて美味しいお店)。皆さんにご馳走になってしまう。感謝。

某先生からはN響で第九を歌われていた頃の秘話や、バーンスタインが亡くなる直前に日本に来た経緯、晩年の朝比奈氏が指揮する曲がなぜ遅いのかの理由(耳が遠くなるにもかかわらず、自分でオケの音を確かめながら指揮するから)など、いろいろ伺う。

ともあれ同席していた音大生たちの就職環境を聞くと、研究者の業界と同様、厳しいようだ。結局、それなりに名をあげた人が就職するか、外国から人を呼んできてしまうので、肝心の若手には門戸が非常に狭いらしい。

.....まるで今日の報告のようなものになってしまったが、お昼に某大学の先生から秋にシンポジウムが開催されることを伺う。一応、ベンサムに絡んでのもので、これから報告者やコメンテーターを募るらしい。

ちょうどその折に学会での報告があるので、報告は避けたいなと思いつつ、立場上、そうもいかないらしい.....。

そういえば、書店で小林よしのり『靖國論』をぱらっと見てみる。以前の『戦争論』と基調は同じ。BC級戦犯の扱いをめぐって諸外国ではいかにひどい扱いがなされていたかを書き連ねたりしているが、戦争の問題を暴力一般の問題に解消してはならない。

石原都知事人気や小泉首相の人気を見ると、見るべき内容がなくとも、一匹狼的態度や(周囲の意見を聞かないという意味に近い)リーダーシップで人気を博している。

巷の話を聞くと、「相対化」の呪縛に囚われがちで、自由主義史観(「古い歴史教科書にもどす会」)に取り込まれる人が存外多い。中国などで高揚する(煽動される)反日感情や事件、より深層ではポストモダンの主観性の称揚などが悪影響を及ぼしているのだろうけれども、客観的な視点が確保される必要がある。

バブルに浮き足立った1980年代とは異なる意味で生活保守主義が蔓延し、貧富の差が拡大する中、岩波・朝日に代表される知識人的発想はもっと柔軟に人々に訴えかけるような方法を見出さないといけない。

旧来のように、正しいことを総合雑誌や論文で主張するだけではなんの社会的影響力ももたない。現代社会の様相を見据えた上で議論を展開する必要があるが、ある種の袋小路に入ってしまったのも事実だ.....。