Nuovo cinema Paradiso......

littlejam2005-08-04

今日の夕食はとろろづけ丼。丼にのせたイカのキモをJさんがホイル焼きにしてくれたが、これがまた(先日の暑気払いの際に余った)日本酒にすこぶる合う。

初めて『Nuovo cinema Paradiso』を観る(イタリア語はまだ日本では市民権を得ていないためか、この映画も一般的には英語読み)。少年トトとアルフレードとの映画(館)を通しての交遊がとても印象的な映画だ。

自らの追いかける夢と恋愛とは必ずしも両立しない。これが人生の苦悩だが、そのことを切なく語っている良質の映画と感じる。或る人の行いが、月日が経って初めて理解できるというのも、人生の妙である。

サルヴァトーレの少年時代、アルフレードがキスシーンなどが含まれる各映画の上映禁止部分のフィルムをトトのものとするが、管理は俺がすると言う場面がある。映画のラストシーンは、アルフレードが死に、サルヴァトーレに形見として、そのフィルムを繋いだものを残す。単なるノスタルジーというよりも、少年の日の約束を、あのような形で残したことへの感動.....。

素晴らしい名作かと言えば、そうとも言えない気がするが、人情の微妙な襞を表現している点で、名作に入る映画だろう。

夜。突然の訪問者。お茶談義をして楽しく夜を過ごす。。。

昨日もそうだったが、これからは、ブログのタイトルでもある丸山眞男の『自己内対話』から気に入った文章を引用したいと思う。

今日は、以下のもの。「国際交流よりも国内交流を、国内交流よりも、人格内交流を! 自己自身のなかで対話をもたぬ者がどうしてコミュニケーションによる進歩を信じられるのか」(252頁)。

『自己内対話』でも有名な箇所。昨今の過度な(米語)国際交流の風潮に声を大にして言いたい点だ。