竹保流

昨晩は、王子ホールでの「酒井松道 尺八リサイタル ―尺八の系譜―」へ。

曲目は、「明暗真法流別傳:秘曲 鹿之遠音曲」、「布袋軒所伝:秘曲 鶴之巣籠」、「諸井誠:竹籟五章(改訂版初演)」など。

「鶴之巣籠」の玉音は、さすが竹保流の3代目で、本当に見事。ただあの曲は関西系の吹き方ではなく、奥州系でないと、深く味わえないのではと思うのは、好みの問題だろうか。

最後の諸井氏の曲は現代曲。古典曲から現代曲までを聴くと、やはり尺八は古典本曲に限るなという思いを強くする。

ただ現代の西洋音楽に日頃どっぷりと浸かっているわれわれが、伝統音楽を演奏する際、かつてとは違って、リズムが相当西洋音楽的になってしまっているように思う。いや、西洋音楽的という言い方もよくないかもしれないが、明暗の看首だった芳村普庵の尺八には、われわれとは途絶した昔のリズムが息づいているように思われる。

ともあれ、昨晩の酒井氏は紋付袴で登場。これも違和感がある。尺八は略衣なり、十徳などの僧衣を着て演奏してもらいたいものだが、こればかりは、仕方がないか。

さて、報告準備。。。