ユニバーサル・デザイン

『Pen』2002年第77号で特集されていたのが書店で目に入り、購入。

メイスによるユニバーサル・デザインの定義は7つ。

1.誰にでも利用できること
2.使い方を自分なりに選べること
3.使い方が誰にも簡単にわかること
4.使い手に必要な情報がすぐに理解できること
5.失敗や危険にいたらないデザインであること
6.無理な体勢をとることなく、少ない力で効率的に使えること
7.誰もがアクセスしやすいスペースと大きさが確保されていること

主張内容自体はもちろん当たり前のことである。しかしこのような主張が意味をもつのは、至極当然のことが通用しなくなる時代においてであって、いわばアイデアそのものは過去にストックされているものである。

持続可能性(サスティナビリティー)といった価値観にしても、使い捨てが当たり前のような時代において意味をもってくるし、使い捨てが当たり前ではない時代ではこうした主張は意味をもたないだろう。

このように一見、陳腐な主張が重大な意義をもつのは認めるわけだが、ユニバーサル・デザインにはにわかに賛同し難いのはなぜだろう。

国によってデザインの表出の仕方は異なるし、バリアフリーなどという用語よりもよいと思われるのだが、ユニバーサルという言葉の意味からして、人間が扱うものの多様性を忘却しているように聴こえてしまう。それは人間工学の胡散臭さと似ているのかもしれない。

ともあれ『Pen』でも紹介されていたGravityという椅子は気になるものの、19万円からという値段はなんとかならないものか。。。
http://ecozakka.com/pages/stgrav.htm