環境問題

地球環境問題は米本氏の指摘にもあるように、きわめて政治的なイシューであると同時に、科学的にも怪しげな話が横行することが多いものでもある。

不都合な真実』などはきわめていかがわしいように感じていたが、ゴア氏に「不都合な判決」=出演映画に9つの科学的誤り−英裁判所らしい。

【ロンドン11日時事】11日付の英各紙によると、同国高等法院は10日、ゴア前米副大統領が出演した地球温暖化を警告する映画「不都合な真実」に科学的な誤りがあるとして、学校で上映する際には適切な説明を加えるよう求めた。
 同法院は(1)映画で「近い将来、氷が解けて海抜は最大20フィート上昇する」とされているが、これは数1000年ないしもっと後の話(2)「キリマンジャロの雪が解けたのは、地球温暖化による」とあるが、科学的に断定できない−など9つの誤りを指摘。学校での上映禁止要求は退けたものの、上映の際には生徒に対し「偏りがある」ことを注意喚起するよう促した。

自然環境は非常に複雑な影響関係にあるから、単純な因果関係の話を持ち出してくることについては大いに疑問をもってよいと思われる。

もちろん温暖化は懸念すべき問題だが、科学的な知見を根拠にするなら、センセーショナルなことを狙うのではなく、堅実な内容にすべきだったのではないか。