鬼灯
ほおずき。色自体は秋を思わせるが、その佇まいはどこか夏らしい。
この時期、各地でほおずき市が開かれる。先日、着物姿の女性で浅草寺帰りらしい人が電車に乗っているのに出くわした。
昨日はJさんがほおずきのお菓子を買ってきてくれたので抹茶で戴く。
ほおずきの味はしないが、どことなく季節を感じることができた。
季節を感じるということ。これは日本に限らず、世界中で見られる精神的態度である。日常の只中に季節感を取り込むという些細なことが気忙しい日常にほんの少しのゆとりを与えてくれる。
そういえば、大塚の串駒ではサーヴィスで、ほおずきが食べられる。少々渋みがあるけれども悪くない。
こう暑くなると、風鈴でも聞きながら、冷の日本酒を呑みたくなる。