ミルの女性論

今年はJ.S.ミル生誕200年に当たる。今回のゼミで読んだのは彼の女性解放論である『女性の隷従』についてここ30年ほどに欧米で書かれた論文を集めたMill's The Subjection of women

1970〜80年代はミルをリベラル・フェミニズムの枠組みで読もうとしていて、90年代以降は、ラディカル・フェミニズムの文脈に捉えようとしたり、コミュニタリアンに対する批判の準拠点としてミルを捉えようとするもの(コミュニタリアンの主張にある集団的権利に対して個人の自律性を対置するといった趣旨)もある。

つまり現代的関心からミルを読み込んで、その理論がどのように使えるか、或いは使えないかといった論文が多い。J.S.ミルが女性に対する先駆的な考え方を、ベンサム、J.ミル、トンプソンなどから影響を受けて1820〜30年くらいの間に既に抱いていたのか、或いはハリエット・テーラーの影響などで1860年頃にそうした考えを抱いたのか、この点についての検討がなかったのは残念だ。

しかし女性の参政権についての法案を議会に初めて提出したのがJ.S.ミルだったことは初めて知る。そのため、ミルはスカート姿で婦人らに囲まれているMill with ladiesという風刺画も新聞に掲載されたらしい。

夜は久しぶりに随園別館、スフレのお店、Bees Westをはしごする。随園別館のピータン豆腐は侮れない。。。スフレのお店は店名を忘れたけれども、相変わらず紅茶やコーヒーが美味しい。。。Bees Westはじっくり落ち着けるバーだ。。。