窯出し

先日に続き、長野上田にある古窯の窯出しに伺う。2日間の強烈な窯焚きが終わったせいか、窯の周辺はひっそりとしているように感じられる。

こちらが今回窯出しした作品群。自然釉の茶壷や花器に並んで今回目立ったのは、志野に自然釉をかけたお茶碗や水差し。とりわけ水差しが気に入る。

本松氏は作品の仕上がりに若干不満そうではあったが、突き詰めてもまだまだ奥があるというのが焼き物の面白さだと言って、早速次回作に向けて意欲的だった。

また2年前の壺展の際に印象に残っていた自然釉の壺に再会.....。壺を横に寝かせて焼いたため、画像のような景色となった。。。鮮烈さがある。

窯出ししてから、またいろいろ話を伺う。窯焚きの際、力を入れるところはいれ、抜くところは抜くのですねと聞いたら、いやそうではなくて、力を入れながらも抜くということだった。

また本松氏が陶工の道を歩むきっかけが川喜田半泥子の作品に接したことだったことを初めて知る。おそらく独創性という点に大きく惹かれたのであろう。

これまでやられてきたことを無反省に反復することを極端に嫌い、己にしかできないことを徹底的に追求する本松氏の気迫の姿勢には圧倒される。

話は変わり、先日諏訪のサンリツを訪れた時もそうだったが、最近、よく酒蔵を通りかかる。今回上田で偶然立ち寄ったのは、知り合いから教えてもらっていた沓掛酒造

古民家に手を入れた諏訪の宮坂酒造(真澄)などとは異なって、普通の事務所の一角が試飲コーナーになっている。

「福無量」という名前のお酒を作っている会社で、試飲して美味しかったのはやはり「酣中存真楽 瓶囲い」(ここの最上級品だが、無料で試飲させてくれる)。

すっきりとした味わいながら、深みを感じさせ、料理とも合う。ただ焼いただけのししとうと一緒に戴いた時には思わず絶句したほど。

さて、月曜日の報告ではちょっと準備不足が露呈したので、今月末締め切りの論文の作成に集中しなければ。。。