BBC Proms

Royal Albert Hall

仮眠をとるべきかどうかで悩んでいると、BBCから今夏のPromsのお知らせメールが来た。Promsはプロムナードコンサートの略で、毎夏ロンドンのRoyal Albert Hallで開かれる庶民向けのクラシックコンサート。

何が庶民向けかと言うと、まずはチケットの値段である。ザルツブルグ音楽祭やルツェルン音楽祭の一番高いチケットが2万円近くするのに対して、プロムスはどんなに高いプログラムでも8千円ほどで、立ち見アリーナ席などは800円ほどで済む。

一方で、ウィーンの国立歌劇場に行くと、ドレスアップした方々をよく見かける。ここは社交場という意識があるからだが、昔ならば、最低でもスーツを来て行かないといけないとよく言われたものだ。最近では徐々にドレスアップした観客のコンサートは目玉のもの以外ではすっかり少なくなっている(ザルツブルグ音楽祭の夜のコンサートは、派手な衣装の方々を結構見かけたが)。

しかしである。プロムスは一番よい座席にTシャツとジーンズ姿の人が平気で座っているし、逆にそうした格好の方が当たり前のクラシック音楽のコンサートなのである。日本でもそうした気軽なコンサートは増えつつあるものの、なかなか一般的でない(先日の異様な観客動員を誇ったラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでは、そうしたお客さんが多かったようだ)。もちろんベルリンフィルなどの一流オケのコンサートの際には、フォーマルな格好をした紳士淑女の割合が高くなる。。。

さてプロムスのコンサートでは、まず開演前に、世界の子どもたちへの寄付金をお願いする斉唱が一部から沸き起こる。そして演奏後のアンコールの仕方がまた派手である。アリーナにいる立見席の最前列の観客の足踏みを合図に、皆がリズムを徐々に早める拍手をして、アンコールを要求するというもの。。。

今夏はロンドンに行く予定がないので、聴きにいけないが、BBCのHPをざっとみた感じでチェックしたいのは、もうすぐ開演で、ノリントンが登場するPROM 1: BBC SYMPHONY ORCHESTRA、サカリとバーミンガム響の7月27日PROM 16: CITY OF BIRMINGHAM SYMPHOMY ORCHESTRAヤンソンスとコンセルトヘボウの9月2日PROM 65: ROYAL CONCERTGEBOUW ORCHESTRAのブラームスの交響曲第1番、メータとウィンフィルの9月8日PROM 72: VIENNA PHILHARMONIC ORCHESTRA(このプロは2000年のザルツで聴いたが、なかなかよろしい)といったところだろうか。