いろいろ

昨晩は学部時代以来の親友らと久々に飲む。H氏の野心的な博士論文構想(丸山眞男を超える日本思想史の見取り図!)を聞いたり、M氏の仕事にまつわる話を聞く。

それにつけても公安の情報網は凄い。が、共産主義者平和運動家らをあれほどマークすることにどれだけ意味があるのか少し疑問を感じる。少し被害妄想的ではないだろうか。

これでは、丸山の回想にあるように戦前の特高が戦争になったら長谷川如是閑は殺してもいいんだと言ったような状況とさして変わらないようでもある。

新潟の県警に勤めるW氏に聞いたところでは、高卒の警察官に対する教育は凄いらしい。共産主義者などについて、国家転覆を狙うテロリストだといった極端な決め付けをして、思想矯正を行なっているという。内容を伴わない「非国民」と同様の言葉である「アカ」といった言葉を使って異質な者を排除しようとする傾向。。。

イタリアでは巷を歩けば共産主義者に出会うほど。M氏も言っていたが、戦中のファシズムへの反省(拒否反応)から戦後に共産主義を奉じる人が増えたらしい。日本の場合、戦後のマルクス主義の影響は絶大ではあったが、人々が支えるほどの力とはなり得なかった。H氏の論文もこうした点に関わるものでもあるので、来年2月の完成が待ち遠しい。

お店を変えて途中からJさんも加わり、S先生のことをネタにしばし話し込んだ楽しい夜だった。